
今日も明日も 2nd season
第20章 SS: すき
俺はにのが好きだ
何と言われようと、ヤバい奴だと言われようと
何かの間違いだと言われようと
俺のこの気持ちは “恋“ だ
それに気付くまでは、風呂だって一緒に入ってたし、なんならくっついて眠った事だってある
親友だと思ってたこの気持ちが違うものだと知ったのは
「それって恋じゃね?」
兄貴みたいな存在の、翔ちゃんの一言が決定打だったと思う
炎天下の中の写真撮影の時
あまりの暑さに公園の水道に頭を突っ込んで涼を取るにのを見た時
勢い良く頭を上げて、その拍子に水が舞って
滴る水の隙間から覗いたにのの表情にドキッとした
濡れたシャツが肌に貼り付いて、その細い身体のラインを見せつけられて
あまりの色っぽさにまともに顔を見られなかった
今まで見たことのない、その表情が脳裏に焼き付いて
そこから俺の頭の中はにのの存在が特別なものになったんだ
「あー、それ欲しい」
ふいに声を掛けられ、俺の手に握られてたペットボトルを奪われた
