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今日も明日も 2nd season

第19章 見えない鎖 part ⅩⅢ



これが「しあわせ」って事なのかな

朝起きてから、夜眠るまで
怖い事も痛い事もない日が続いている

それに、まーくんがずっと傍にいてくれる


仕事に行けなくしてしまったのは俺のせい
まーくんのおうちからここにいなくちゃいけなくなったのも、俺のせい


なのにまーくんは、1度だって俺を責めたりしない

それどころか、俺が寂しくないようにってにゃん太まで連れて来てくれた


だけど多分、この「しあわせ」は長くは続かない

それは俺が一番良く分かってる



お兄ちゃんからは逃げられない
俺はまた、必ずお兄ちゃんの許へ帰る事になる



場所が変わっても、つい窓の近くに座る俺を
まーくんは何も言わずにそっとして置いてくれた

にゃん太を膝に抱っこしながら、まーくんのアパートよりも小さなベランダを眺めるのを

ソファーに寝そべって見つめるまーくんは、何を考えてるんだろう


「ね、まーくん」

「ん?」

「鳥さん……」

窓の外を指差した俺に、まーくんが “うん“ と微笑んだ

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