
今日も明日も 2nd season
第15章 Candy Time 2
「なんで、そんな緊張してんの」
「緊張、は、して…ない」
うん、緊張ではない
絡めた指を動かされ、指同士が擦れあって自覚した
緊張じゃなくて、欲情だ
だけどそんなの、恥ずかしくて言えるわけない
「ねぇ」
「…なに」
「何でスマホ置いてったの」
「あれは忘れ「嘘つけ」」
…最後まで言わせろよ
「いつも、財布とスマホは絶対忘れないくせに」
前の車が動き出し、相葉さんの視線が俺から離れる
「…分かってるくせに」
わざと置いてったのなんか見抜いてるくせに
「拗ねたにのって、ホント可愛いね」
前を見たままクスクス笑う相葉さんの顔が憎たらしい
「…誰の、せいだよ」
プイッと横を向いて、相葉さんを視界から消すけど
夜の人工的な灯りの中だと、背けたガラスに相葉さんがしっかり映り込んでいて結局目が離せなくなる
恥ずかしくて目を逸らしたはずなのに、姿を目に映すだけで熱くなる
触れて欲しい
キス、して欲しい
だけど自分からは、…言えない
