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今日も明日も 2nd season

第11章 3週回って恋に墜ちた


ヤバい
何だろう、この感覚

こないだの、可愛いにのがここにいる

しかもあれより更にパワーアップしてる

この可愛さだけで、朝からのムカつきがなくなってる気がするんだけど

…ってか、帳消しになっちゃってるんだけど


確かにあの時から、にのの事意識はしてた

遅刻しないようにしたのだって、バイトの事もあるけど

わざとギリギリで入って、にのと話す機会を作ってたのは多分無意識だけどにのを気にしてたから


「ねぇ、にの……」
思わず柔らかい頬にキスをして


“お前の事、好きかも“

…なんて告白するよりも先に来たのは、頬への痛みと乾いた音

「ふ…っざけんな!!」

真っ赤な顔のにのの、俺の頬への平手打ちだった


涙目で睨むにの

ふるふると小さく震えてるのも、平手打ちを忘れるくらい可愛く見える俺



「何するんだよっ」
にのが掴まれてる手を引き剥がさないで、怒りを顕にした

「ごめん、嫌だった?」

きっともの凄い暴言が来るんだろうな

まあ、自分がやっちゃったから仕方ないか


「…最低!」
だけどにのからの暴言はなく

そう言って、肩に置いた手を乱暴に払って
にのはバタバタと教室を出ていった

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