テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第12章 花の命・・・

キキ…ッ・・・ガッチャン



オレは斎場に着くなり
チャリを放り出して


ひたすら走った



食事もとってない…水分も摂ってない
にわかに走り出したばかりの体は

少しフラついて、喉もカラカラだった


なのに…不思議となにも感じない


いくらでも…いくらでも

動けるし…走れるんだ



おかしなものだよね・・・生きてる人間って



いちばん逃げたい現実に向かって

オレは一心不乱に…走っていた







『ハァ…っ…ハァっ・・・』



カンナの名前の揚がっている会場に

オレはひたすら足を進める





「ちょ…??・・・あの…!?」




受付や会場の入口に立ってる係の人達が

なんの挨拶もなしにズカズカと入って

躊躇なく進んでいくオレを見て

ギョっとして慌てていた






そんな周りの動きや音が
オレの目…耳にも入っていたのだろうけど



オレには…まったく入ってこない




目指す場所だけを見て

足を進める












そこに・・・・・・アイツがいるから

ストーリーメニュー

TOPTOPへ