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∥『葉月さん…あそこまで

頑張ったんじゃないか・・・。

滝川くんが…一番知ってるよね？

せめて・・・みんなで

みんなで、送り出してあげようよ？！

ねぇ！？…滝川くんっ・・・』∥






『・・・』








∥『～#＊$&っ…？！えっ…

あっ…ちょ……片桐くんっ・・・』∥







『・・・』


電話の向こうが…一瞬
騒がしくなったかと思うと





∥『ケイゴっ・・・お前いい加減にしろ！

早く来いよ・・・！！！

来なかったらマジで・・・一生

てめぇの顔見ねぇからなっ！！？』∥





電話を強引に代わったカズマが

大声で怒鳴った




ピ…っ



オレは黙って電話を切る






『ほっとけ…って、言ってるじゃんか

・・・どいつもこいつも、みんなして、さ』







どいつもこいつも？

みんな・・・






でも、その∥みんな∥の声は


誰が・・・


誰が・・・集めてくれたものだろう






早々…泣かないヤツが

感情をむき出しにして

泣いて、怒るのは・・・



滅多に余計な口出ししないヤツが

食い下がってくるのは・・・



自分よりもうんと泣き虫、弱虫

そう思ってたヤツが

その懐が…うんと大きく見えるのは



・・・



みんなの、その悲しみや

いたわりは・・・

深すぎる気持ちは




一体…誰から発祥して

誰のために向けられているのだろう



みんなの気持ちを

こんなにも動かすのは・・・

一体…誰だろう・・・




誰の・・・力だろう。





オレは…心にある気持ちを


押し殺せなかった






『・・・っ』




反動を付けて起き上がり



なりふり…かまわず




オレは部屋を



家を飛び出した