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天然な君

第3章 優しい君。

トースターに食パンを二枚入れたところで、冷蔵庫の紙を見る。
この紙には、朔さんの仕事の日や僕の日程などが記されていて僕と住み始めた時に朔さんが自然と貼りだしたものだ。
目で辿って今日の欄を見ると、朔さんは…休み。
休みっ!?
…なんと羨ましい。
それにしても、朔さんは自分が仕事じゃない日は早く起きたがらない。
てっきり起きたのは仕事があるからだと思い込んでいた。
そうかと思っていると、朔さんに後ろから抱き締められていて。
僕の手が朔さんの手に触れたところで、焼きあがりを知らせる無機質な音が鳴った。
どちらともなく離れて、テーブルについた。

悠「今日はお仕事休みなんですね。」
朔「あぁ。」
仕事があるんだと思い込んでいたと話すと、
朔「…なんでだ?」
悠「だって、休みの日は寝ていることが多いじゃないですか。」
そういうと朔さんは何も言わなくなってしまった。

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