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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第26章 運命は・・・先着順?

車のブレーキの音が響く

その方向に目を向けると




〃な・・・!?〃




あと少し…マリアがロータリーを
駆け抜けようと言うその前を


車が乗り上げるようにして
マリアの前をふさいだ





〃おい・・・ふざけんなっ〃




バン…っ



運転席から…一人

おそらくは似たような風貌で
言うまでもなく連中の仲間であろう男が

足止めをされたマリアの前に
立ちはだかろうとしている




何人いるんだよ!?まじで?!



どちらにしたって
異常すぎるぜ!?





四方八方…少なからず

四方を塞がれたマリアが

後退りしながら逃げ道を探している



振り向いて戻っても

俺のそばにいる三人に捕まる





『っ…くっそ…!…~~マリアっ…!』




俺は無我夢中で
100数十メートル先にいるマリアの元に
コケそうになりながら駆け寄った





『っ…ゆぅちゃん・・・っ』


『マリアっ…こっちだ…っ!!』





汗や擦り傷だらけの手で
マリアの手を夢中で握り

ガードレールを乗り越えて
そのままロータリーを横断して
走り出しそうとした








ガツン・・・っ







『っ…キャアァァアっ!!ゆぅちゃんっ…!?』





『っ…~~』




いっ・・・ってぇぇぇ






一瞬の隙に背後から
思い切り頭をぶん殴られた


チクショウ…~~


ほんの一瞬でさえも…命取りだな



四方を塞がれた俺らは

あっという間に

追手に捕まる

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