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風俗課に配属されました

第75章 椎名理佳の事情①

「ありがとうございました」

再び歩みを始める。

扉に手を掛ける。

陸翔と海翔の顔を
一目見てからでも良かったな。

いやいや……

こんな叔母の存在なんて
消えてしまった方がいい。

みんな……

サヨナラ……

そして……ありがとう。

こんな私を支えてくれて。

手を差し伸べてくれ……てッ!?

まさに今……この瞬間……

扉に掛けた私の手に
他の誰かの手が重ねられた。

その手はとても温かい。

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