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風俗課に配属されました

第74章 陣内亜衣の切ない事情⑤

11月後半の夜の公園は人影も無く
寒く寂しい雰囲気が漂っていた。

冷たい風を凌ぐように
大きな木に挟まれたベンチに座る。

「これで少しは暖かいかなと……」

康人さんは自分の首に巻かれたマフラーを
私に巻いてくれようとした。

「康人さんも一緒に」

半ば取り上げる形で
康人さんと私の首もとに
マフラーを巻き付けると
身体を密着させた。

「康人さん……キスして……」

目を閉じると唇が重なった。

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