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第62章 五十嵐歩の恋愛事情⑦

ソファーから立ち上がった亜衣の身体に
濡れたワンピースがまとわりついていて
ボディラインが浮き彫りになっていた。

亜衣もそれに気付いたようで
咄嗟に胸元を隠すように両手で覆った。

「隠すことないだろ」
「……こんなに大きな胸……嫌だもん」

元々亜衣は胸の大きさに
コンプレックスを持っていたが
千鶴が自棄になって口走った
『化け物みたいなおっぱい』という言葉で
更に拍車が掛かったのだろう。

「俺が気にすることないって言っても?」
「歩くんは……優しいから……」

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