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風俗課に配属されました

第59章 陣内亜衣の切ない事情①

今夜は結婚のことも忘れ
歩くんと精一杯楽しむつもり。

「亜衣?」

それなのに……

涙が込み上げてくる。

「亜衣。抱っこしようか」
「ぁッ……」

歩くんの両手に私の身体が包み込まれる。

「親父さんの為とはいえ、よく決心したな。
偉かったね。亜衣」

何度も首を横に振る。

偉くなんてない。

歩くんの温かい胸の中で
決心が揺らいでしまいそうで。

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