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風俗課に配属されました

第58章 五十嵐歩の恋愛事情⑥

俺と亜衣の間は未だに半身分空いていて
これが何とも言い表せない
絶妙な距離感。

それでも亜衣が発する緊張感が伝わってくる。

「歩くん……聞いてもいいかな?」
「何なりとどうぞ」

亜衣は意を決したかのように
グラスに半分ほど注がれたワインを
一気に飲み干した。

「歩くんて……カノジョとか……好きな人
居るのかな……って……」
「カノジョは居ないよ。好きな人は……
居る。ごめん」

亜衣の俺に対する想いを知っているだけに
つい謝ってしまった。

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