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風俗課に配属されました

第44章 五十嵐歩の恋愛事情③

仕事を終えて帰宅すると
妙子に沖縄の社員旅行の旨を伝えた。

「どうしても参加しなきゃいけないの?」
「冠婚葬祭でも無い限り強制だよ」

そんなことは無いと思うが
ここで突っぱねなければ
妙子の思うつぼだ。

「……しょうがないね」
「連絡は入れるから」

妙子と離れるのは何年振りのことだろうか。

「写真も送って。一時間おきに」
「無茶言うなって。それだと寝れんだろ」

妙子はマスクを外した。

「こんな私を置き去りにして
歩は楽しんでくるのよ。当然でしょ」

いつもの如く背筋が寒くなった。

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