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風俗課に配属されました

第117章 南瑞樹の秘密事情⑧

「初めての気持ちになれた」

若菜の言葉の意味が分からず
背後から若菜を抱き締めた。

「瑞樹さんのおかげ」

若菜は俺の腕に両手を添える。

「好きなんだ……若菜……」

回りくどい台詞のようなものは
いくらでも思い付くが
それらが陳腐に思えてきた。

「若菜の傍に居たい」

それだけ。

それだけなんだ。

「……ぅん」

振り向いた若菜は泣いていて
頬を伝う涙を拭いながら
唇を重ねた。

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