無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

一日目の研修を終えると
急いで帰宅して部屋の片付けをした。

慌ただしい中で鬼塚龍聖を招き入れた。

「樋口さん。こんばんは。鬼塚です」
「すみません。自宅にまでお呼び立て
してしまって。どうぞ、お上がりください」

脱いだ靴を几帳面に揃える鬼塚さんに感心した。

カレシ……元カレとは半同棲状態で
いつも私が身の回りの世話をしていた。

それを嫌だなんて思ったことは無く
むしろ、それが無くなってしまったことに
憤りを感じてしまう。

「あ……掃除の途中でしたか」

鬼塚さんは雑巾が入ったバケツに
視線を送る。