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「心に染み入るというか……ときめきと
いうか……そういうのが無くて……」

懐かしむような口調。

そんな想いを寂しく感じているのか。

「それでも正直ちょっと危うかった。
気持ちが持っていかれそうになったから」
「これまでの過程があるから
しょうがないよ」

思い悩んでいた若菜の表情が
瞬時にパッとt明るくなった。

「そうなのッ！それそれッ！」
「それ？……どれ？」
「瑞樹さんと私の間には短かったけど
歴史がある。それだけのことだった」

それを俺に聞かせたかった？