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風俗課に配属されました

第94章 五十嵐歩の恋愛事情⑪

「御言葉ですが、新郎の息子さんが不在だと
いうのに披露宴を決行する意図は?」

もはや、ここでまともなのは俺だけ。

「わしの面子じゃけん」

まさにこの親にしてあの息子発言。

「それだけのことで?」
「最後の挨拶の時に涙ながらに新婦から
花束を受け取りたい。長年の夢じゃけん」
「その新婦のお気持ちは察してあげなくても
よろしいんですか?」

俺のこの重要な発言を
おっさんの父親は笑い飛ばした。

「わしはこう見えて女心の酸いも甘いも
分かっておるつもりじゃけん。
亜衣さんが康人を好きなわけあるか。
わーっはっはっはっ」

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