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風俗課に配属されました

第82章 呆気ない別れ

「私が……瑞樹さんを?」

それこそ有り得ない。

「若菜は気が動転しているだけなんだ」

それも違う。

本気で死んでやろうと思っていた。

「昨日今日会ったばかりのこの女と
長年連れ添った私と、どっちを信じるの?」

それは当然私で……

「若菜……ごめん。信じていないわけじゃ
ない。でも真実味が無くて……」

土壇場で裏切られた気分だった。

「子供たちにはパパもママも必要よ。
それこそ野垂れ死にしちゃうわ」

ズルい。

私はそこまでのカードを
持ち合わせていない。

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