
知らない世界
第29章 見えない恐怖
ずっと黙ったまま、アパートに着いた。
「着いたぞ・・・潤?」
俺は助手席から自分の部屋の玄関を見上げた。
自分の部屋なのに、行くのが怖い。
「昔、櫻井さんに凄く世話になったんだ。
あの店も、あの人のお陰で出せたもんなんだ。
何も恩返しが出来てないんだ。
だから何かあったらいつでも相談にのるからな」
「大・・・将?」
「お前、櫻井さんのこれ(親指立てて)なんだろう?」
「たっ、たっ、大・・・将」
「バレバレだっちゅうの」
「あの・・・大将、玄関までついてきてもらえます?」
「あぁ、いいよ」
車を降りて部屋に向かった。
「ポストは・・・大丈夫。よかった。
大将ありがとうございました」
「何があったかは知らないけど、遠慮しないで何でも言え・・・」
「何これ!?」
「どうしたんだ?」
無理矢理開けようとしたのか、鍵穴の回りがひどく傷ついていた。
恐る恐る鍵を開け、ドアをそっと開けた。
「部屋の中は大丈夫か?」
「・・・とりあえず大丈夫です」
「そっか・・・じゃあ行くから。
戸締まりちゃんとしろよ」
「はい、ありがとうございました」
ドアの鍵をかけると、大将の帰って行く足音が遠くなっていく。
「着いたぞ・・・潤?」
俺は助手席から自分の部屋の玄関を見上げた。
自分の部屋なのに、行くのが怖い。
「昔、櫻井さんに凄く世話になったんだ。
あの店も、あの人のお陰で出せたもんなんだ。
何も恩返しが出来てないんだ。
だから何かあったらいつでも相談にのるからな」
「大・・・将?」
「お前、櫻井さんのこれ(親指立てて)なんだろう?」
「たっ、たっ、大・・・将」
「バレバレだっちゅうの」
「あの・・・大将、玄関までついてきてもらえます?」
「あぁ、いいよ」
車を降りて部屋に向かった。
「ポストは・・・大丈夫。よかった。
大将ありがとうございました」
「何があったかは知らないけど、遠慮しないで何でも言え・・・」
「何これ!?」
「どうしたんだ?」
無理矢理開けようとしたのか、鍵穴の回りがひどく傷ついていた。
恐る恐る鍵を開け、ドアをそっと開けた。
「部屋の中は大丈夫か?」
「・・・とりあえず大丈夫です」
「そっか・・・じゃあ行くから。
戸締まりちゃんとしろよ」
「はい、ありがとうございました」
ドアの鍵をかけると、大将の帰って行く足音が遠くなっていく。
