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密猟界

第7章 美しき獣たち

「だが、お前は地獄の底へと」…ユノが、ウゥッと呻く声を出す…。「─底知れぬ深みへと落とされたのだ」聖書を閉じ、チャンミンは身体を仰け反らせたままのユノに、「ユノ。あなたはそれでもクリスチャンですか」…大きく広げられた太股の、筋肉がピクリと痙攣する。「神の国、千年王国は遠いですね」聖書が、ばさりと床で音をたてる。フゥッと聞こえよがしの溜め息を、チャンミンが、した。
 「─情けない」だらりと弛緩したユノの筋骨が隆起した身体を、一瞥して、吐き捨てた。乱暴にドアが開けられ、哀しげな瞳をユノに投げかけ、チャンミンは廊下に出て行った。
 ユノがのろのろと裸体を起こし、裸足で部屋を横切る。途中で、聖書を拾いあげた。顔を廊下に通じるドアに、向ける。 そっとノブを開け、深味のあるワイン色の絨毯の廊下に出た。向かいのドアから、部屋のなかの物音が漏れ聞こえて来る。


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