
Baby love
第24章 動き出す。
“ ホント、気になって飲み会楽しめない。
何の話か教えてよ。”
S「・・・まぁ良いか。
早めに知っててもらった方が良いかもしれないしな。」
“ 今朝母さんから電話がきたんだ。
父さんに潤の事話しちゃったって。
そしたら、お前を連れて来いって言ってるらしくてさ。”
母さんには完全にバレただろうと思ってはいたが、
まさか父さんに話をするとは・・・
正直厄介だ。
しばらくおとなしかったスマホがいきなり震えだす。
S「はい。」
M「ちょっと翔くんどういう事?!」
S「飲み会中にゴメンな。
こんな面倒くせー話・・・。」
わざわざ抜けて電話をくれたんだろう。
声がこもって聞こえるからトイレの個室にでも入ったんだろうか。
M「面倒なんかじゃないけど・・・
大丈夫なの?怒ってるのかな?」
S「母さんの話しか聞いてねぇから何とも言えないけど、
あの父さんだしなぁ・・・」
正直言って父さんは堅物だ。
昔から口数の多い方ではなかったが、子ども達を厳しく躾たのは母さんではなく父さんだった。
学業の邪魔になると言ってアイドルを続ける事もなかなか納得してもらえなかったし、俺が髪を染めたりピアスを開けるのも嫌な顔しかしなかった。
所謂、体裁を気にする人なのだ。
きっと、未だに俺の仕事を認めてはいない。
S「近いうちに家に来るようにって言ってるらしいんだけど。
俺はしっかりお前を紹介する良い機会かなとも思ってるんだ。
でも潤が嫌なら断るよ。」
M「紹介って・・・恋人として?」
S「結婚相手として、だよ。
でも、たぶん・・・
良い顔で迎えてはくれないと思う。」
俺は潤を傷付けたくない。
俺と付き合う前に散々悩んだであろう事に、
わざわざ向き合わせたくないとも思う。
M「・・・行くよ。」
S「大丈夫か・・・?
俺に気を使ってるんだったら、」
M「大丈夫だよ。
翔くんが一緒だもん。」
ハッキリと、迷いの無い声。
でもどこか甘えたような、擽ったい声。
M「・・・逃げないよ。
翔くんは俺の物だから。」
・・・抱きしめてぇ。
やっぱ電話じゃなくて直接会って話せば良かった!
なんて可愛い事言っちゃってんだよお前は!!!
