
『甘い蜜』
第51章 甘い蜜 51
「ん…」
いつになったら起きるんだろうな…コイツは。
書類の片付けも終わり一段落着いたっていうのに。
起こしてしまうのも…何だか可哀想だしな。
…なんて、考えている間に数時間。
寝顔を見つめてる俺は…
「…変態。」
「煩い…、作業終わったなら帰れ。」
俺の様子を見て楽しんでんじゃねーよ。
「あー、はいはい。俺には冷たい事で…」
千崎がワザとらしくしょげたツラを見せる。
「ん…、な、に?」
「あ、お姫様のお目覚めですね。じゃあ、邪魔者は退散しますか…」
それだけ言い残すと、千崎がクスクス笑いながら部屋を出て行った。
一体何が言いたいんだアイツは…。
