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『甘い蜜』

第45章 甘い蜜 45

ま、初めて会った時は最悪の印象しか無かったけどな。

「な…、っ!」

俺の腕にスッポリと収まった会長が何かを言いかけてたけど…無視だろ、そんなの。

「…付き合ってもいいよ、ただし条件があるけどね。」

もがくのを諦めたのか静かになった会長に言葉を続けていく…

「……条件?」

「そう、アンタが俺に好きだって言えたら付き合ってやる。」

立場逆転、ってやつかな…?

いつもヤられてばかりいるんだ…
少しは俺の気持ちも分かればいいんだ。

「…ふ、そんな簡単な事でいいのか?」

含み笑いが聞こえた気がするんだけど…?

腕の中から抜け出した会長が俺の両腕を掴んで…

会長の顔が近づいたかと思った瞬間…


『…好きだ、俺と付き合え。』


そ…っと、俺の耳へと囁いた。

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