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第30章 それぞれの、生きる場所…

『先生…すげー怒ってたよ。

あんな怒った先生

初めてみて・・・おれ』





『あれはね・・・~~ぅんと

ケガしちゃうことが
すごく…何よりも大変なことだって

悲しくて辛いことになる…って

あの先生が・・・一番
世界中のどんな人よりも

リョウキ先生が
いちばん知ってるから。

これだけは間違えないようにって

これだけは言わなくちゃって思ったから
言ったんだよきっと。

シュンくんに悲しい思いや
本当の本当に
悔しい思いをしてほしくないから

シュンくんが悲しんで泣くよりも
頑張って・・・いつか大会に出て

勝って
すごーく嬉しいって気持ちを
知ってほしいから!・・・だから

だから…嫌われてもいいって思って

本気で・・・
あんなにシュンくんを叱ったの…』







『…先生。・・・ほんとに…?』




『だって・・・
あのままシュンくんが無理をして

もっと大きなケガでもしたら…
大変なことになっちゃう。

リョウキ先生は
それが何よりも嫌だったの。

だから早く気付いて…すぐに止めたの』






『じゃぁ先生・・・おれのこと…』





『うん。怒ってないよ』




『でも、おれ…先生に』




『大丈夫!
リョウキ先生、やさしい先生だから。

…ちゃんと謝りにいって
ケガ・・・治して

また沢山教えてもらおうよ?…ね?

私も・・・一緒に謝りにいくから』





『?…おねぇさん…関係ないだろ。

おれ…ひとりで・・・いくよ。

カッコわるいだろ…っ・・・』




『ふふっ・・・わかった。

…ねぇシュンくん?
大会…私も応援に行っていい?

今度も…また・・・その次も…』




『??~~…

なんなんだよ…っ・・・おねーさん』







『シュンくん・・・

私・・・〃アイル〃っていうの』






『・・・・・・ヘンなナマエ…』






『うっ・・・💧;。

ぅん、私も…そう思ってたけど
最近は・・・結構気に入ってるんだ。

~シュンくんのこと…応援してるからね?
ずっと・・・ずっと…。

…負けずに・・・がんばってね』

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