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第30章 それぞれの、生きる場所…

『それで…脚の具合って・・・』




『ケガの後遺症とかは何もない

ただ、正常な状態の人より
ダメージ受けやすいから

練習メニューとか色々相談して
様子見ながらってことかな

現段階では・・・な』




『ふふっ…そっか。

でも、やっても大丈夫…

やれる・・・ってことだよね?』






『あぁ・・・まぁな』







『~忙しく…なりそうだね…ふふっ』





アイルが・・・嬉しそうに微笑む。






『ねぇ…リョウキ?

私に…何か

手伝えることって…ないかなぁ?』






『アイル…?』






べつに…何もお前が気にかけることは…。






『ぉ…おせっかいかもしれないけど…。

なにか…あれば・・・・・って』





『ふふ…べつに
オレの勝手でやることだ。

そうでなくてもお前に迷惑かけることも
出てくるかもしれない。

その上で他になんて…なにも』





『ううん…。リョウキが…
リョウキの・・・居るべき場所に
行けるような気がしてるから…』






〃オレの・・・居るべき場所

オレの・・・・・生きる場所〃





『そ…れに・・・また私…
一人で先走っちゃうといけないから

リョウキの迷惑になったり
邪魔だけはしたくないから…

前もって聞いておこうと思っただけ…』







『アイル?……ありがとな?』






『りょぉき……べ、べつに私…』





『アイルが…アイルらしく
そばにいてくれれば…オレは
それが一番いい・・・』




『リョウキ…』








アイルがアイルらしくいてくれれば

オレはオレらしくいられる…。


そんな気がしたから。




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