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第30章 それぞれの、生きる場所…

シロタの慌てようにアイルが目を丸くする


『ぇ?…ぃえ
べつに大丈夫ですよ?そんな
お二人これからお店まわるんですよね?
時間もったいないですし…はやく…』


『申し訳ないっス!!!』



『シロタ;…プライベートだ
んな固くなるなよ
~アイル?…こっち座りな』


『ぅ…うん。~~~っ!?ぅわわっ!!』


アイルが真ん中でハデに転ぶ
なんでまた・・・(苦笑)?


『大丈夫か?;』

『~~す…すべっちゃった…いたた』



『何もないとこでコケんなよ;…。ホラ』

『ごめん…アリガト…』


アイルの手を引いて起こす

アイルがバックの中身をこれもまたハデに
床にひっくり返していた


『アイルさん大丈夫?』

スズちゃんが先に
アイルの荷物を拾ってくれていた


『ごご…ごめんなさいっ…ヘイキです』

『痛かった?ケガしてない?』


優しいスズちゃんはハンカチでササッと
アイルの服のホコリをはらっていた
…お姉さんみたいだ




『ぁ…アイルさん
もしかしてコレ…今月発売の?』


『え?…ぁ、ハイそうです
どうしてもほしくてつい』



『わぁっ!おそろい
見て?私も買ったの!カワイイもんね!』

『ふふっ、ホントだ
どこも即日完売でギリギリ買えたんです』


『私もだよ~』


スズちゃんがアイルのバックについてる
キーホルダーを見て
同じものを取り出してみせる

どこそこのブランドの
限定のナンチャラって
クマのキーホルダーだとかで…

女の子2人は共通の話題で
すでに盛り上がっていた


一人…ハラハラしてるシロタは

・・・とりあえずおいといて(笑)


ええと、君たち?
…本題はどこにいったのかな?(笑)
大丈夫か?

オ~~イ?…オトメたち~~?


『アイルさんていくつ?』
『22です。スズさんは?』


『24。嬉しい!年も近いなんて!
アイルちゃんって呼んでいい?~私のことも
スズって…』

『うん!もちろん』


オレは頬杖をついて暫く2人を見守った
…なんか意気投合してるし(笑)

オレといても男クセー所しか
連れてったことがないからか(?)

年の近い女の子と
こんな風に楽しそうにするアイルは初めてみた

アイルといい、スズちゃんといい…
何だか微笑ましい

若い女の子を微笑ましく見守るなんて
オレもオッサンか?(笑)

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