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第29章 星屑の幸せ

『それが今は・・・
普通のサラリーマン。

僕は良く知らないけど
今の会社…仕事も
中々悪くなさそうだね?

…がらりと転身したようだけど
何やっても・・・
できるヤツはできるのかな♪?』






『…何が・・・あったんですか…?』


〃…心臓・・・バクバクする〃






『・・・・・~』


ケイゴが少し遠くを見て

軽くため息をつく。










『~・・・神様が

リョウキに・・・すごぉ~く

イジワルしちゃったのかな…』















『ぇ・・・・・』


〃イジワル・・・?〃






『天命なのか・・・なんだかねぇ

神様は、大きな大きな試練を与えて…

大きな大きな・・・大切なものを

リョウキから奪ってしまったんだ』













アイルのまばたきが速くなる




そして・・・




アイルの様子…そして察しの良さから

アイルがおおよそのことを

察していることに

ケイゴは気付いていた













『・・・・・・ケガ?』










〃「やらなかった」んじゃなくて

「できなかった」・・・って…こと…?〃











『大学~…2年の終わりのころかな…。
ず~っと部活漬けの生活してきて

ま、スポーツ選手は皆
ダメージやケガはツキモノ。

リョウキもそのひとつ…
本人も周りもそう思ってた。

メンテナンスして、トレーニングして…
付き合ってくモノだから…ってね。

リョウキは常にチームのエース…
試合には・・・でずっぱり…。

当時20歳。・・・若いし
体力も身体能力もあるけど…

常人より並外れたことを
やり続けるワケだから

負担をかけ続ければ
当然・・・誰にでも故障は起こる。

肩や…腰・・・特に…膝
不調が目立ちはじめてたんだ…。』





まばたきも忘れたかのように

アイルは

じっとケイゴの話を聞いていた。

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