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第29章 星屑の幸せ

正月早々…

とんだ兄貴の…

とんだアポなし突撃訪問(ほぼ不法侵入)に…

イライラ全開・疲労困憊なオレは…

これまでにない正月を過ごしている。





まったく…こんなため息ついて

グッタリする正月なんて

人生で初めてだ…。





仕事より疲れるぜ・・・

・・・まったく何て日だ。






『ハハハ~♪

で、リョウキ~どうだ~?

何かと、順調か?元気そうだな?』




『……あぁ。テメーがいなきゃな…。

チッ…親かよ テメーは・・・ハァ~…』





『ハハっ・・・
~だって母さん放任すぎだろ~?

〃連絡ないのは無事な証拠だ~!
放っとけ~!〃

…こう来るんだからさぁ!
オレくらい

オマエを心配しないとなぁ~?
リョーきぃ~♪』





『……テメーみてーな親じゃなくて

本当によかったぜ・・・』





『~~~♪』





・・・そこにいるモンは仕方ない
(放り出したいが)・・・


テキトーにケイゴと会話する。


カチャ カチャと音がして

アイルが戻ってきた



おぼんにティーポットを

2つものせて…

重く・・・ないだろうか?




オレ、自分だけ…一人でグッタリして

アイルに気を遣わせてしまったな…。




こんな
超変人兄貴を前にしても

アイルは笑って流して?くれた
(ほぼ天然カマしたに同じ)けど…

オレは…気まずくてたまらない。




『アイル…ごめん・・・持つよ…?』



『ん?・・・ヘイキだよ。ありがと』




重そうに持つおぼんを
受け取ろうと歩み寄るが

アイルはニコリと笑って
テーブルにおぼんを置いた

手際よくカップを並べて顔を上げる。




『ぇと・・・ケイゴさん
コーヒーと紅茶、どっちが良いですか?』




『おっ…わるいね妹チャン~

アリガト(ハート)・・・♪

~それじゃ、紅茶をもらえるかな?』




『はい…』



アイルがうなずいて
熱い紅茶をティーカップに注ぐ。




『~でもさぁ妹チャン

気の届く子だね?

わざわざ2つも用意する普通?』




『ぇ…あー・・・癖で。

私…コーヒー飲めなくて
飲めるもの・・・と言うか

好きなもの
選んでもらえた方がって・・・つい』



『え?ホント~???

オレもなんだ~♪奇遇だね!』

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