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『〃知らんかった〃だけや、アイツは』



『・・・え？』





『自分の好きな人を
誰かにとられる～・・・とか

失くす～･･･とかゆう
焦りも・・・ドロドロした嫉妬心も

リョウキは、今の今まで
ホンマに知らんかったんやと思うで？』






『そんな・・・ことって…』




『ハハハっ…〃あった〃んやろな～。

ナンボ経験しても
オンナの扱いは慣れてても

〃それ〃だけは
経験できひんかったんやろな
アイツ(笑)

エェんか悪いんかなぁ～？ハハッ！

～…せやから
お前と居てて初めて湧いてきた
〃そんなキモチ〃に…

リョウキ自身が一番戸惑って
アタマこんがらがっとったと思うで？

どうしてイイかもわからんし
きっとお前に
上手く接しれんくなったりしたやろし？
…随分悩んだやろなアイツ…。

そこにオマエ…
〃なんでや～？どしてや～？〃
って問い詰めてみぃ？

答えられへんやろ？
リョウキ自身が
わかってへんかったんやから(笑)』






『・・・それじゃ…私』


『～ちゃう！
お前がワルイんともちゃう

…しゃーないねん
そういう〃時期〃やってん

…ま、しいてゆーたら
お前があんまりに

まっすぐで、ガキやったことが
リョウキの不幸やな(笑)』





『～～～っ！…。
でも…私・・・どうしたら…』




『…ほっとくも良しや。

でも…沢山甘えたり
甘えさせたったり…

お前のキモチ…その素直なエェとこ
そのままに伝えたったらエェやん。

リョウキを安心させたったらエェ。
したらそのうち…
～いや、過ぎてると思う。

リョウキ…女に限らず
ぎょーさん経験してることあるやろし

その分大人で、しっかりしたやつや
メンタルも強そやしな。

お前は人と…駆け引きとか
そういうんは向いてない。

せやから素直なままでエェ。ずっと。
素直が一番や。

そのお前を
そのまま受け止める器が
リョウキには・・・ある』




『…カイト？』






『リョウキ
アイツ・・・デカイ男やで？

身体もデカイけどな？(笑)
・・・器もデカイ男や

安心して…お前らしく
ついてったらエェ。

オレが言うんや！間違いないで？』






『カイト…。・・・うんっ！』






アイルが赤い顔で

ニッコリとカイトに微笑んだ