無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

なんか・・・もう

色々と最悪だ



『……』

『アイル…お前…どしてん？』


カイトが言葉を戻してアイルに声をかけた



アイルが心配そうに…不安そうに
オレたちを交互に見ている



『…声が・・・聞こえた気がして』


『～ハハ！
つい長話してもうてな！悪いなぁ！
テガイ声出してもぉたか～
エライ近所迷惑やったな！？アカン～…』



言葉を発しないオレに代わって
カイトが話を取り持つ・・・が

アイルがそれをすり抜けた









『……リョウキ？…どうして？』







アイルが盾になるように
カイトの前に立ってオレを見上げた


『リョウキっ…なんで？
どうしてカイトを・・・

ねぇ…なんで二人とも黙ってるの？
どうして私には何も言ってくれないの？

・・・答えてよ･･･何か言ってよ？』





アイルが…泣きそうな顔で
不信感を滲ませた目でオレを見る






『リョウキ…へんだよぉ…っ
どうしてカイトとケンカするの…？
私に言えばいいじゃない
私のせいなんでしょ？
ずっと・・・リョウキは』


『……』

〃オレを…責めるのは当然か

カイトを庇うアイルを
みてるのがなんだか辛い

痛い・・・なんてのは
オレの身勝手だよな〃










『アイル…！！
そんなん言うたらアカン！！！』









カイトが突然大声をあげた

アイルを…叱責するように

つよい口調で




『？…。・・・だって』




『ワケも聞かず
一方的にそんなコト言うたらアカン！！
リョウキに謝れ。お前の・・・誤解や』



『え…』


『ちとオレが悪ふざけしてん
リョウキのせいやない
ｺﾞﾎっ…お前…もう行けアイル
体・・・冷えるで』


『…。ｲﾔ…。行かない…』





『オレは今リョウキと話してんのや
ジャマせんといてくれや
男同士のヒミツの話やさかい♪…なっ？』


『…ｹﾝｶ・・・しない？』




『せやから
誤解やて…ゆーとるやろ！？

ｺﾞﾎっ…、大事な話したいんや
・・・早よ行き』



『カイト…』



『はよう…』



カイトに急かされてアイルは
不安な顔をしつつも場を去ろうとする


オレは
ようやくアイルに言葉をかけた



『アイル・・・悪かった
さっきも…今も
明日…会いたい。良いか？』

『…うん』