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第27章 嫉妬

さりげに週末に約束をこじつけて
アイルからの電話を切ってしまった









土曜…少し早めに
アイルを迎えに行った

狭い店の中に
アイル…そしてカイト



『お!リョウキやん!
~座って待ったって?』


カイトがオレに気付いて
テーブルに案内してくれた


アイルは…接客中?


奥の方に…若めの一人の男性客
…珍しい客だな?


なんてさりげに思いつつ
カイトと暫く話をして待った


『カイトどう?仕事は』


『~コキ使われっぱや!
ホンマにお前の彼女キッツいわぁ!(笑)』


『ハハハ!
アイルは仕事熱心で真面目だからな
~にしても…充実してるんじゃないか?』


『せやね・・・おかげさんで。
~…毎日顔合わすし

積もり積もった話したり聞いたり
エエ時間過ごさしてもらってるわ』



『・・・』

〃毎日…顔合わす…。まぁそうだよな〃



『ついでにアイツの
〃のろけ話〃もなぁ♪
もーオレ腹いっぱいや~(笑)』



『え; ・・・』



〃アイルが・・・

のろけ話なんて…するのか…?〃







ガチャン…っ!!!




〃…!?〃



…店の奥で物音


アイルが何かにぶつかったか
落としたようだった

『あ~!ごめんごめんアイちゃん!』

男性客が何やらアイルに謝っている

ぶつかったかなんかみたいだ…
そのまま店を出ようとするのを
アイルが見送る



『それじゃアイちゃん、よろしくね』

『はい…。ご連絡します』


アイルに見送られて男性客が店を出る


『…?どうも、おおきに~』


カイトもお客に声をかけて見送る

…思わずカイトに本音をもらした



『…珍しい客だな?』

『あ、ホンマ?ようみるで?ここ数日…』



『そう…。いつも、ほとんど
常連さんばっかだしな、って』


30代…そこそこだろうか
若めの男一人の客なんて本当に珍しいな

『ぁ…リョウキ…』

『あぁ、おつかれ』

〃アイル…疲れてるのか?…なんか…〃



『~なんやアイル顔色悪ないか~?』

カイトが先に声を上げた


『べつに』

『片付けオレやっとくし、もう上がり~?』



『ヘイキ。あとちょっと調べることとか…』


『もう来週でエエやん~
どうせ明日休みやし

リョウキ迎え来てるんやし
はよ上がり~?』




〃…アイル?〃

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