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Best name

第24章 One Love

『そうそう…上手い上手い
蹴りすぎないで…~そう いいぞ!』

「にいちゃん…あいるとけっこんするの?」



子どもはストレートにものを言う

ドキッとするぜ(笑)


『~ふふっ・・・うん~
いつかは・・・な
いいか?しても…』


「~…だめだけど…いいよ
にいちゃん…いいやつだから」



『ぷ…。 そうか』

「あいるを なかせたら
おれ…にいちゃん
ぶっとばしに いくからな…っ」



『ははっ、それはこわいな?
絶対泣かせられないな?』


「やくそくだぞ!」


『あぁ、約束だ』


拳を出して小さな拳とコツンとぶつける


「おれも にいちゃんみたいに
おおきくなったらまたしょうぶなっ?」


『クス・・・あぁ、いいよ』


そう言ってオレは
コウスケを抱き上げて肩車した


「すげぇ…たかい。にいちゃん でっけぇ~」


『ふふっ…コウスケもデカくなりそうだな?』


〃色んな意味で(笑)〃



そのままコウスケを
母親の元へ連れて行こうとすると…


「あっ!あいるだっ!」

『?』


コウスケの声で道を歩くアイルがこちらをみて
オレも必然的に目をやる


『…コウスケ…リョウキ?…何してるの?』


アイルが公園に入ってくる

ヤベェ…迎えの途中だったんだ


「あ、アイちゃん!お疲れさま~!
ごめんね!お迎えだったんだよね!?」

『木下さん、こんにちは
…いえ、それより…この二人…??』


「よ!あいる!
にいちゃんにすてられんなよっ」

「コースケっ!!!;」

再び雄叫びをあげる母親の前に
オレはコウスケを降ろした

『コウスケ~。もぉ…』

呆れ顔しつつも
どこかやさしいまなざしで
コウスケをみて頭をなでるアイル


『今日はサッカーの日?』


「うん!にいちゃんに
おしえてもらった
みろよ あいる!」


コウスケがリフティングをみせる

『すごい…すごいねコウスケ!』

「へへん~」


得意気なコウスケに
目を輝かせたアイルがオレの方を向く

『いつの間に…先生やってたんだ?(笑)』

『~ちがうよ。ライバルだもんなコウスケ?』


「うん!にいちゃんみたいに
でっかくなったら
またしょうぶすんだよ!

しょうがないから それまで あいるは
にいちゃんにやるよ」


『ぷっ…コウスケ』

アイルから自然と笑みがこぼれた

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