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Best name

第24章 One Love

『~~まぁ・・・
聞くまでもないんだろうがァ…

そろって俺の前に現れるってこたぁ
〃そういう事〃で・・・いいんだな?』




ソウタさんが
説教する先生のごとく

オレとアイルの前を
ぐるぐると歩いてまわる


・・・腕組みして






アイルは耳を赤くして更に下を向き

完全に喋れなくなっていた


・・・無理もないが。






オレが・・・しっかり話さないと







『ソウタさん・・・あの』




『わぁ~ってる、わぁってる
ゴタク並べんでいい・・・リョーキ』




この…察しの良さと
心の広さは相変わらずだ

器の大きくて優しい
兄貴のような人…。





そして・・・その表情が
だんだんとニヤけていく




いつものような…イタズラなカオ

でもそれが

オレを安心させてくれる




いつもの・・・

〃いつものソウタさん〃

だから。




『ん~?お前ら~・・・

一体全体こりゃぁよぉ~?・・・』






ソウタさんがニヤニヤと…

チラチラと

オレとアイルを交互に覗き込む




そしてオレの顔をみて・・・?




『プッ・・・しかしリョウキ?

お前本当に~…アイルを

拐って来たんじゃないよなぁ…〃ソレ〃?』






『んなっ;・・・?!

ち…ちがいマスって!

ないです!ない…。ないですっ…』





『ジョーダンだ!バカヤロ(笑)

ハッハハハ・・・!!!』







ガハガハ笑ってら・・・


ご健在だ(笑)・・・ホッとする。



そして次にアイルを覗き込むようにして
アイルの前にしゃがんで問いかけていた




『・・・アイル?~』




何か説教するのか…諭すのか…?



やさしくも真剣な声色で
アイルに語りかけるソウタさんに


ずっとうつむいていたアイルが
ようやく少し顔を上げて返事をする

気まずそうに・・・気まずそうに



『は・・・ぃ』


『~アイル…
ちゃんと顔を上げて
俺の方を向きなさい』



『・・・。はい・・・』


ソウタさんの言葉に…

アイルは素直に従って

赤くなった顔を上げて前を向いた



何を…言うんだろうな…?

と…オレもソウタさんの言葉を待つ



…ソウタさんがチラリと
先にオレの顔を…まじまじと見てから
アイルに向き直って・・・

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