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第18章 過ちの代償…

早々に仕事を切り上げて
待ち合わせ場所に向かう


…アイルは
とっくに仕事終わってるよな?
待たせてしまったか…

と、スマホを手にとるが
連絡は…きていない

オレに気を遣ったのか?
…それとも仕事か?

…着替えにでも帰ってる…とか?

少し空回ったように先に到着

アイルからの連絡を待った



………。



…遅すぎやしないか?
アイルは時間は守る子だ

まさかな・・・事故にでも…

どこかでなにか危ない目に

いや、まさか

ワルイこと考えるもんじゃないぜ



アイルに電話するが応答がない

店も病院側にも電話をかけるが誰も出ない



…何だ?

…心配、不安に駆られる


悪いことばかり想像してしまって止まらない

ザワザワとする気持ちを抑えようとするオレに




・・・着信





……アイル?!





『もしもし?アイルっ!?』







『…ごめん…。おそく…なって』

『大丈夫か?!……何かあった?』




『…ごめん…なさ…。…会えない…』


『そんなもん…何だって
いつだっていいから!
…それよりアイル…』



『…っ・・・っ…』


………泣いてる


堪えてるけど…受話器越しに伝わってくる

涙声…


『何が…あった?…アイル…?
アイル…?
…泣いてちゃわかんないだろ?
今どこ?!』


『ごめん…リョウキ…に、会えない…の』



ラチがあかない

一体どうしたんだ?



『わかったから…アイル?

今どこにいるんだ?』


『私…』


『?!』














『あたし… リョウキに… もう会えない』














〃……は?〃



『…え?…何、いきなり

アイル?

もしもし?アイル!?…』


電話は切れていた




何だ一体?どうなってる?…

アイルに電話をかけ直すが
一向にでない

何もわからない

足が…勝手に走り出していた

ひたすら電話をかけながら
アイルの家まで…

合鍵で中に入る
電気もついてなければアイルの姿はない
帰ってないのか?

アイルの通る道をただひたすら走る

まずアイルがつかまらないと話にならない




わけがわからない

なにもわからない…




だけど…




何かが起こっている





オレの知らないところで何かが……

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