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第14章 オレだけのもの

泣き出しそうなアイルをよそに

オレはアイルが体を隠している布団を
剥ぎ取って床に投げた

『ぁっ…』

『…』

慌てて胸を隠しているアイル…
片方の手がおなかの辺りを
擦るようにおさえていた

『…アイル…大丈夫か?』

『~…』

声をかけても
それどころでないアイルは
うずくまるように体を丸めて必死で隠している

そして…アイルの下のシーツに目が留まる
赤く、染みになったシーツ…

アイルをオレのものにした形跡

アイルが初めて…オレのものになった証

オレの視線に気付いたらしいアイルが
更に動揺する

『ぁ…っ…。ご…ごめんなさい』

『…』

オレは黙ってアイルに近づく

下を向いてシーツを隠そうとするアイル
顔を真っ赤にして、本当に泣き出しそうだ


『ごめん…なさい…』


オレはベッドからシーツを
剥がすように引っ張ると
真ん中にいるアイルを包むようにして
シーツごと抱き上げて寝室を出た

『…リョウキ…おろして』

『…いーけど、服着せないぜ?』

(笑)

『~~…』

観念して諦めたアイルを風呂場までつれて行き
脱衣場でおろす

『シャワー浴びるだろ?』

『ぅ…ぅん』

アイルからシーツを剥いで
風呂のドアを開ける

さっきお湯を張っておいたバスタブから出てくる湯気で中が白く濁る風呂場

アイルが無意識に
おなかを少しおさえながら中に入る

『え…?リョウキ…』
『風呂に浸かって、体あっためるとイイよ』

『ぁ…りがと。あの…じゃなくって…~』
『~?』

『…一緒に…入るの?』

脱衣場で服を脱ぐオレを見て
アイルが動揺している

両手で体を隠してオレに背を向けたまま
チラリと顔を向けて

『?あぁ…。ワリーか?』

『ちょ…ちょっと…だって…ハズカシイじゃん
…そんなの…』

『ハズカシイも何も・・・いいだろ~?
…もう〃全部〃見たんだから』

(笑)



『ひっ…~~いやっ!!!』

アイルが一気に顔を赤くして…?

ガコン!!!

…って?…オイ…~~

『っっっ…ってぇ~~!!』
『あっ…ご…ごめんっ…つい…』



『つい?…ほぉ~う…アイルチャンは…?
〃つい〃人の顔面に洗面器ぶつけるのな?
お~イテェ…いい根性してるじゃねーか
アイル~~~』



『ごっ…ごめん…っ』

『…キスしたら…許してやる』

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