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第13章 あたたかい風

『ふふ…お前ら・・・よしよし』



〃カワイイやつめ…〃



なんて和んでて…ハッとする






いや…こいつら


オレじゃないな?





オレについた

〃アイルの匂い〃に反応してるな?!




つい口元がゆるんだ




そんな事ったろうと思ったぜ(笑)


・・・なんて





『お前ら~~;(笑)…ふふっ

もうすぐアイルに会えるからな…』



3匹を沢山撫でてやる


そう言えばこの3匹も
あの時アイルを助けたんだ


大手柄な3匹だ




『リョウキ?アイルから
明日来るって連絡あったけど…
本当に大丈夫か?まだ1週間だろぉ?』




『オレもそう言いましたけど…
今朝も~…体はなんともないんだし
休んでるのもヘンだ~とか言って
聞かないんスよ…』





『マナミと違って
アイルは本当に真面目だからなぁ~…』





『なんでそうなんのよっ!!!

…まぁ、あたしなら?

・・・あと二月は休むね(笑)』




マナさんも出てきては
いつもの調子だ




…そしてさっきから

・・・気になっているが






休業中のはずの店側に


・・・人…人・・・人?





『マナさん…?店の方って
休んでるんですよね?』


『?あぁ、うん
新規の予約は止めてるよ

ケアは緊急ならあたしが対応して
何とかって感じかな?

…あぁそーだ!
リョウキに頼まれてほしいことが!』



『?』


マナさんがバタバタと奥に行って
何か段ボールを持って戻って来て



ドカっと…オレの前にそれを置く


これは・・・?



『アイが退院して、もう少し落ち着いたら
届けよ~って思ってたんだけどさっ!
悪いけど渡してもらえるかな?』





段ボールの中には…

アイル宛の手紙…子どもの描いたような絵や

メッセージカード…ぬいぐるみ



『これ…』


『アイへの~…まぁお見舞いだね
お客さんたちからの!』




『こんなに…』



アイル…どっかのアイドルか?



ってくらいの
山のようなアイルへの見舞い


表に見えてるものだけでも


〃アイちゃんいつもありがとう〃

〃アイルちゃんまただっこの仕方教えてね〃

〃おねえちゃん会うのたのしみにしてるよ〃


『……』




オレはしばらくそれを見つめていた

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