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第12章 輝く季節の中で

『どのへんいこうか?

アイルどゆトコ行きたい?』



『ん~・・・緑っぽいトコかなぁ?』





『いいね。オレもソレ思ってた』



『だよねっ。海とかも行っちゃう?』





『エロい水着

着てくれんならイイぜ?(笑)』




『~…じゃ・・・やめた』





『…チクショ~(笑)』



しばらく二人でリサーチして
行き先を探した





『ここ宿とっちまおうぜ…~よし』

『リョウキ~…せっかちだなぁ』




『オレは仕事も全部、やるコトは早ぇーの』

『ふふっ…そうなんだ』





この日アイルは…ずっと笑っていた

つられてオレも…ずっと笑ってた





月曜の夜
アイルは遠足の前日の子どもみたいに
ソワソワしていた



・・・笑える






『リョウキ~?まだ起きてるの?』

『あぁ…先寝てろよ』



『…お仕事?』



家に仕事は持ち帰らない主義だが
連休に入ることもあって
気にかかるものを少し持ち帰っていた

机の上に資料や企画書
グラフを並べて手直しする



『うん。ちょっとな
すぐ終わるから…先に・・・~?』



アイルが設計図をじっとみていた




『これ…建物の図面?』


『…あぁ』





『ふーん・・・』



アイルが眺めてる様子を
しばらく見てみる





『おもしろいね、こゆの。自分で作るの?』



『そ…うか?ん、いやCGで出来るんだけど
細かいトコはやっぱ人の手で直すんだよ』



オレにとっちゃ
時に嫌々やってる仕事だったりすもする…
おもしろいのか?



『ここから ここに線を結ぶの?
で、この数字がでるのかな?』

『よく…わかるね?』



『んー…なんとなくだけど』


アイルに白紙とペンを渡してみると
サササッっと
似た図面を描き上げる


『すっげ…オレより、うんと上手いぜ?』


『それはさすがにないでしょ;
ん~…絵は得意だけど』



『コレ…ここにもやってみ?』

『えっ…ソレ仕事のでしょ?』




『いーから』


またひとつ…アイルの一面に興味が湧いて
試しにやらせてみた


『これで…図面ってこゆ角度だと
よりわかりやすくってあたし好きかも

ねぇねぇ?このグラフって…これとこれの比較?
で、算出したのがこっちの…』


『……』

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