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Kissからはじめよう SO & AN

第59章 愛を叫べ!9 翔



涙ぐんだ智くんが目を丸くして俺を見つめる

「俺は、智くんがヤキモチ妬いてくれるのが嬉しいよ?」
「・・・マジで?だって・・・ウザくないの?」

「全然。マジで嬉しい。俺が初めてって言うのもすごく嬉しい」
「だって・・・しょーくんは俺の話聞いても笑ってたのに、俺だけこんな風に・・・」

「あ・・・あの・・・」
「ん?」

「ソレ、嘘・・・」
「え?」

「ホントは・・・すっげー嫉妬した・・・」
「嫉妬?だって・・・相手、中学生だよ?」

「中学生だろうと小学生だろうとダメなの
もう、相手が女の子ってだけで。いや、男でもダメ。とにかく智くんに近づく存在のすべてに嫉妬しちゃうんだ」
「・・・・・・」




こんなこと言うのはホント恥ずかしい
だけどやっぱり 嘘や駆け引きは似合わないことがよくわかった

全部を曝け出すことにちょっと不安はあるものの、背伸びも見栄もなくして、正直に向き合おう、と改めて決意した


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