
Kissからはじめよう SO & AN
第40章 楽園13 和也
13-4
好きな人が居るのか、と聞かれた時、脳裏に浮かんだのは勿論まーくんの顔だ
でも、その隣には潤くんの顔も並んでて、二人は見つめ合って 楽しそうに笑ってる
俺がどんなに想っても、永遠に届かない気持ち
捨て鉢になる気は無いけど、操を立てる必要もない
興味があるなら、一歩踏み出してみるのもいいかも知れない
「丸、俺・・・」
「それとも、俺のこと その好きなヤツ、と思ってもええねんで?」
「え・・?」
「ま、とりあえず飲も」
丸の質問を否定しなかったことで
好きな人がいる
そしてそれは辛い片想いだ、と
暗に認めてしまったことが 今更ながらに恥ずかしくなる
