テキストサイズ

ビタミン剤

第5章 夏まつり



小さな駅から続く商店街は2キロくらい
その道路に沿って露店がひしめき合ってる。

提灯の灯りがまばゆく輝いていた。
そのまま進むと山の中腹にある
神社へ向かう参道になってて
明後日には舞踊が奉納されるらしい。

神社は長い石造りの階段を
登っていったその先にあって
不動明王が祀られてる。

花火会場は祭の商店街から少し歩いて
移動する川沿いの公園で上げられるそうだ。
花火会場へ向かうかなりの
人混みになってきて、

りなちゃんが俺の腕にしっかりと
しがみついてくる。


「りなちゃん大丈夫?」

「平気。ショウ離れないでね。」


橋を渡る手前の赤信号
あまりの人混みのせいで
ぎゅうぎゅうで身動きがとれない
くらいになってて
りなちゃんを守るように
肩を抱こうとしても
簡単に腕も上げられない。



「ショウ、ショウッ!!」


顔を真っ赤にしたりなちゃんが
小声でなにかを訴えてくる。


「どしたの?
りなちゃん、気分悪いの?」


りなちゃんの口元に耳を傾けると
小さな小さな声で
お尻触られてるのって告白するから

俺は
なりふり構わずに
りなちゃんの腰から下を撫で回す
不埒な腕を掴んで握ってやった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ