
ビタミン剤
第4章 こんなの、はじめて
絶叫マシンに乗せられたみたいな
叫び声。
ミネラルウォーター片手にした
翔ちゃんが扉を開けて
どうしたのって声かけてくれる。
「なに?これ
なんで?なんで無いの?」
「なにが?」
「ツルツル、無い
毛がなくなってるし!」
「うん、きれいだね。
雅紀、つるつるで赤ちゃんみたい。
めっちゃかわいいよ。」
翔ちゃん曰く
昨晩、俺が約束したそうだ。
同棲することもそうだし
おしおきにツルツルにして
もう当分誰にも見られないように
するからって
俺もしてもいいって返事をした
らしいけど、
そんなの全く覚えてない。
でも、でも
これじゃあメンバーとだって
シャワーも、風呂もはいれないじゃん。
「いやぁ
なかなかの手間のかかる仕事でした。
雅紀の肌傷付けないように
集中力高めてしたからね。
見事なくらい職人技剃り残し
なーしでしょ。」
「しかも下半身に集中してキスマーク
いっぱいあるし。」
「あは、大丈夫大丈夫。
ちゃんと下着履いたら
隠れて見えないからね。」
「ひどっ。
こんなの銭湯とか行けないし。」
「ハイそれ。
おしおきも兼ねてるって言ったよね、
当分銭湯は行かせません。
雅紀の身体がちゃんと俺だけの
ものって分からせるまでは
銭湯は禁止。
これも昨日約束したからね。」
もう翔ちゃんに何か言ったって
俺が勝てるわけ無いから
諦めて湯船に浸かる。
そしたら翔ちゃんまで素裸になって
はいってくるからびっくりした。
2人でも充分に広いけど
窓から明るい陽射しが差し込んで
きてて、
恥ずかしくて顔をあげれない。
