
ビタミン剤
第13章 ぼくのペット
収録、取材も無事に終わり
夕方に潤の好きなカニクリームコロッケと、グリーンサラダ買って帰るとこにした。
リビングへ足を踏み入れると部屋の中が破れた新聞紙が散乱していた。
テーブルの上には潤のお気に入りの雑誌も表紙が破れてたり、噛みちぎられてる。
ひっでえ状態の部屋
俺の姿を見てゲージの中でうれしそうに鼻を鳴らして鳴くワンコロ。
まったくイタヅラが過ぎるヤツだな。
ちょうど潤からのメールが届いた
晩飯をニノと食べて帰るって珍しい2人の組み合わせ。2人で美味いもん食べてゆっくりしてきなと返信した。
ニノにも、潤が少し悩んでることがあるかもしれないからさりげなく聞いてやってと、潤のことよろしく頼むねとメールをしておく。
「ワンコロ、腹減ってるか?
今夜は2人飯だぞ。
しっかしお前、ハデにイタヅラしやがったなぁ。」
今朝こいつに渡したネクタイが見当たらない
潤が何処かへしまい込んでくれたんだろうか。
気にせずに部屋の中の新聞紙の片付けから始めることにする。
手で拾えるものは適当に集めて、あとは掃除ロボットにお任せ。
ワンコロが興味津々に動き回る掃除ロボット相手に吠えたりしてる。
潤が帰って来る頃には、まあ少しはマシな部屋にはなってるだろう。
