キラキラ
第36章 バースト10
わいわいとみんなが出ていって、部屋がしんと静まり返る。
俺は、潤の傍らに座り込み、布団にもぐりこんだ潤の背中をそっと撫でながら、ゆっくり話しかけた。
「潤?」
「……」
「……でてこいよ」
「……」
「なぁ」
「……」
「みんな行っちまって誰もいないぞ…?」
岩のように動かなかった塊が、ごそっとみじろいだ。
そーっとクチャクチャの頭の潤が、顔を出してくる。
その顔は怒ったような、半泣きのような、なんともいえない表情。
実は、これまでの潤の反応に、ほんの少しばかり焦っていた俺は、ホッとする。
この顔なら大丈夫。
俺は指で、潤の頬を撫でた。
「……おはよう」
潤が、キッとした瞳で俺を見上げる。
「……信じらんない」
「(笑)…なにが?」
「する?みんなの前であんなキスする?」
「あれ。起きてたのお前」
「起きるだろ!普通!」
ぷくっと膨れた頬が可愛い。
俺は潤の横に寝そべり、塊ごと抱き締めた。
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