
キラキラ
第31章 イチオクノ愛
「んっ……いきな……りっ」
にのの背中が反る。
指がすごい力で締め付けられる。
その後孔のキツさに……ホッとした。
にのは昨夜、金髪野郎と過ごしていたはすだから、絶対喰われたと思ってた。
でも、この入り口のキツさは……わかる。やってない。
なんなら、俺と最後にした日からここは使ってない。
「良かったぁ……」
同伴出勤してきた時点で覚悟はしていたから、心から安堵する。
「……ん……なに……よ」
指を抜き差ししながら、良かったなんていうもんだから、にのが不審な顔をして、頭だけ上げてこっちを見た。
「え………あいつとシてたらどうしようと思ってたから」
「……誰が」
「にのちゃんが」
「誰と」
「金髪野郎」
ぐっと指を動かすとにのが、んんっと顔を歪めた。
「ほら……このキツさ。やってないでしょ?」
ね、と、確かめるように抜き差しする。
でも、にのは、そんな俺の言葉を笑い飛ばすと思っていたのに、yesともnoとも言わずに、黙っていた。
……え?
不自然な沈黙。
急に不安に駆られ、俺は思わず手をとめて、にのの股の間から体を乗り出して、彼の顔をもう一度よーく見た。
「まさか……したの?」
「……最後まではしてない」
にのはへの字口で、首をゆっくり振った。
……え?!
「までは、って?!までは、って何?!」
大騒ぎすると、にのはうるさいと言わんばかりに耳を覆った。
