テキストサイズ

Perfect Romance

第6章 言えないキモチ


「…にの?」

いきなり俺が強く言ったからか、相葉さんが戸惑ったのが電話越しにも伝わってきた

「後悔なんか、してないから…」
自分でも、その声の大きさに驚いて
取り繕うように、慌ててトーンを落とした

相葉さんがどうこうじゃないの
だから、そんなに自分を貶めないでよ


「うん、ごめん……で、お祭りなんだけどさ」
そうやって、すぐに話題を切り替えてくれるのが、相葉さんらしい
俺が沈むのをさりげなく防いでくれた

…多分、無意識なんだろうな
こういう優しさ


「いいよ。行こ」
「本当?!」

相葉さんが途端に弾んだ声を出す
その嬉しそうな声は、つい俺も嬉しくなっちゃうよ

「夜がメインらしいから、夕方から…どう?」
"なんなら朝から一緒でも " って笑いながら言ったのが聞こえたけど

「夕方ね」
敢えてそこは気付かないフリ
だってまだ、…やっぱり慣れないから

「明後日だから、詳しい時間は明日決めようか」
「…今でもいいけど?」

「ダメ。明日電話する口実がなくなるから」
…電話で良かった

だって俺、…顔が熱い

ストーリーメニュー

TOPTOPへ