
Perfect Romance
第5章 一歩前へ
いつもは3つの目覚まし時計がフルに活躍しても
なかなか起きられない俺が
今日はそれが鳴る前に起きた
あと数時間でにのに会える
俺はにやける顔をそのままに
早々に仕度を始めた
シャワーを浴びながら、何を着て行こうか考える
少しでも、良く見せたい
格好良く思われたい
こんなに迷うなんて
どれくらい振り?
記憶に戻ってこないくらい
遠い過去
今までも、同性を好きになった事はあったけど
ここまで悩まなかったのは確か
だとすると
やっぱりにのは特別
過去の人達とは全然違うんだ
「んー…これ、かな」
悩みに悩んで決めた服装は
…かなり、シンプル
行き先が遊園地だから、動きやすさも考えた
にのは、どんな服装なのかな
まだ、スーツ姿のにのしか知らないから
どんな私服なのか
検討も付かない
だからこそ、にのがどういう格好でも
横に並んで違和感を覚えないようにしたかった
早起きしたはずなのに
洋服で迷ってたら
…後少しで出発する時間まで迫っていた
「…そろそろ出るか」
待ち合わせには、にのより先に着いて
待っていたいから
