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その無反応は、怒るより堪えた

あの写真と、あの日の出来事はあくまで先輩である大ちゃんを守る為だけで

言ってしまえば、かずには会社内部の事だから関係ないのに

隠そうとしてしまったのがそもそもの間違いだったんだ


「ごめん、本当ごめん…」

俺には謝る事しか出来なくて、ただかずを抱き締める事しか出来なくて


…だけど心の奥深くでは、嫉妬してくれたかずが可愛いなんて思ったりもして


「翔ちゃんちで、話したのが本当に全てなんだ

…大ちゃんがあまりに酔っ払って弾けすぎてたから、庇わなきゃってムキになったの

かずには、隠す必要ないのにね、俺が本当悪い

…ごめん」


こっちを見てくれるまで、何回も謝るよ



「…もう、いいよ」

やっぱりこっちを見てはくれないけど
そう呟いたかずの纏う空気が、明らかに変わったのが分かった

抱き締めているからこそ、分かるのかも知れないけど



「俺、バカみたい」

…かずが、やっと視線を合わせてくれた