
Perfect Romance
第20章 秘密?の社員旅行
櫻井さんちが同じマンションで良かった
俺は部屋着にサンダルで
…エレベーターの存在を忘れてひたすら走った
玄関に着いて、乱暴にチャイムを押す
そして
『はいはーい』なんてのんびりした声の後に開いた玄関の向こうに、櫻井さんの顔を見た瞬間
「さくらいさぁぁぁぁん!!」
俺は何も考えられなくなって、思わず櫻井さんに飛び付いてしまった
まさかの俺の行動に驚く櫻井さん
でももう、俺もそんな事に構っていられなくて
とにかく誰かに縋りつきたかった
後先考えずに勢いのまま飛び込んでしまい、櫻井さんが後ろによろけるけど
それでも何とか俺を支えようとふんばってくれて
倒れずに済んだ
何か言わなきゃいけないのは分かってるけど
もうそれどころじゃなくて
幸いにも何も言わずに俺を受け止めてくれてる櫻井さんが本当にありがたくて
…余計にさっきまでの相葉さんに対しての怒りが収まらなくなってきていた
場合によっては別れてやるんだ
俺はノーマルに…1人だった頃に戻るだけだ
