
Perfect Romance
第16章 告白
「なんかさ、漁るの悪いから一番上のやつ借りたけど…良かった?」
ポカーンとする俺をどう思ったのか、心配そうに立ち竦むかず
「いやっ大丈夫!」
慌てて首をぶんぶん振ってそんな事ない、と否定する
…だって可愛いだけだし
ただ、ドキドキしただけだし
「かず、行こっか」
何気無く差し出した右手
まあ、叩かれるだろうけど
…それかシカト
「え…」
ふわりと空気が動いて、俺の手に暖かい感触
「…行こ?」
恥ずかしいのか、目を逸らしてるかず
「うん、行こ」
その手を離さないようにギュッと握る
…そのまま二人で玄関まで歩いた
ヤバイ…嬉しすぎるんだけど
だけど玄関を出たら、パッと手を離された
ぬくもりが消えて、冷たい空気が手に纏わりつく
だけど、さっきのかずがあまりに可愛いから
さりげなくかずの背中に手を回して、歩き出したら
かずもそれを拒否しない
なんか、いいな…こう言う雰囲気
まるで一緒に暮らしてるみたい
ああ、やっぱりまたそこにたどり着く…
